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Buptiga

ぼーかろいどのキャラデザに惹かれた管理人が萌えを語るためのブログ。最愛は白リボンの黄色い子。
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コンシール.

かがパラ行ってきました。超楽しかったです。

それはそれとして、かがパラの夜に、某方に藍蘇を頼まれたんですよ。
とってもお世話になっているので、頑張ってみようと思って、モジュネタを少し勉強していたんです。
いや、モジュネタは嫌いではないのですが、ホモォは食指が働かないタイプなので(働いたら楽しそうとは思うけど)、
まだいいかなぁと思って今まであまり見ていなかったんですね。(モジュネタはホモォが多いイメージだった。)
て、それもどうでも良くて。
とにかく、モジュネタに目を向けていたんです。藍蘇かくために。
そしたら、いつのまにか青黒ができていてですね……。
何を言っているか分からないと思いますが、私も良く分かりません。

青黒って、そんなに需要ないんですかね?
最近は青蘇とか藍黒が人気なのかな……??
まぁ、できちゃったものは仕方ありません。
勿体ないので、ピクシプさんに投稿してきました。
そういうわけで、こちらにも置きます。

ピクシブさんの方は、満足したら消すかもです。




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 ローテーブルに置いたヘアピンを手にとって、けれど、金属製のそれで濡れた髪を挟む気にはなれず、結局もとの位置に戻した。そういえば、黒リボンがない。カーテン越しに透ける朝日だけが頼りの薄暗い部屋を、ぐるりと見渡す。ガラスのローテーブルと、その下に敷くラグ。几帳面にピース楽譜の並んだラック。壁に寄せられたそっけないベッド。どこにもそれらしきものは見当たらない。ベッドと対角にある楽器置きのスペースにもざっと目を通したけど、あるはずがなかった。触ると怒るし、その気持ちは私も少し分かるから、近寄らないようにしている。
 となると。ベッドに膝をついて、身を乗りだす。壁とベッドの隙間へ手を差しこんだところで、後ろから声がかかった。
「なにしてんの」
 答える前に、目的のものを探り当てたので、引っ張り出して掲げる。私の手に握られた黒い布切れを認めて、彼は片眉をあげるにとどめた。納得してもらえたようだ。救出した黒リボンは、少し皺が寄っているものの、埃一つ付いていなかった。感心なことに、部屋の隅まで掃除が行き渡っているらしい。大雑把に見られがちな私達だけど、お互い、妙なところが几帳面だ。
「ドライヤーは?」
「ない」
 そう言って、タオルで無造作に髪をかき混ぜる。普段はワックスで立ちあげている前髪が、かき混ぜた勢いで同じくらいに立っている。
「まだ買ってないの」
「あー……なんかさ、自然に乾かす方が髪に良い気がしねぇ?」
 前言撤回、やっぱり大雑把だ。ヘアワックスは何種類も揃えているくせに。
「濡れた髪は、すぐに乾かさないと痛むって、前に教えたでしょ」
 キューティクルがどうだか、私も詳しいことは分からないけど、女子としてそのくらいの知識はある。……いや、あの子に教えられなかったら、私も知っていたか怪しい所だけど。それでも教えられてからは、なるべく早く乾かすようにしていたから、濡れたままの今の状態は気持ちが悪い。この部屋の主が持っていないとなれば、あとは少しでも早く自然乾燥することを願うばかりだ。幸い今日は、気温が高い。
「ブラシ貸して」
「どーぞ」
 了承を得て、脱衣所に入る。シャワー後の湿気がバスルームから流れ出て、むわりと私を包んだ。
 洗面台の鏡の裏から、櫛とブラシを拝借する。乾かすことはできなくても、少しくらい整えた方が良いだろう。適当に撫でつけると、鏡の向こうの私は、いつもより大人しげに見えた。外ハネする髪が落ち着いているせいだろうか。なんとなく、あの子を思い出す。同じ顔でも、あの子の髪は私より細く繊細で、さらさらとしている。普段はサイドで結っているけれど、下ろしたところを一度だけ見たことがある。
「なぁ、今日どうするー?」
 少し大きめに張った声で、我にかえった。鏡の裏に借りたものを戻す。黒いリボンもヘアピンも付ける気になれず、たたんでまとめてポケットへ押し込んだ。
「今何時?」
 脱衣所から出ると、クロゼットを物色していた相方が私を――正確には、私の背後の壁に掛けられた時計を振り返った。
「10じ……や、10時半だな」
 同じように振り返った私の目にも、長針が右下に傾いているのが確認できた。朝だと思っていたけど、どちらかと言えば昼だ。もうそんな時間になっていたなんて。
「収録までは時間があるわね」
「腹減ったな」
 確かに。朝食を抜くのはめずらしいことではないけど、さすがにこの時間になればお腹はすく。
「昼メシめぐんでもらう?」
「いいけど……」
 あの子達の作る料理は美味しいから、諸手をあげて賛成したいところではあるけど、毎回おしかけては迷惑な気もする。
 ベッドヘッド側の出窓に寄って、カーテンを少しめくると、まぶしい日光が僅かに射して目を刺激した。薄暗い不健康な部屋を消毒すべく、一気にカーテンを引く。
「……うわっ」
 ワンテンポ遅れて、低い声が呻いた。明るくなった部屋に驚いたにしては、タイミングがずれている。金髪を日光にきらめかせた横顔は、クロゼットに付いた小さな鏡を覗き込んでいるようだった。
「お前、これ……」
 やがて顔をあげて、彼は指先でトントンと喉のあたりを叩いた。
「つけただろ」
「……」
 長い指で示された場所に、小さな痣のようなものがある。曲の歌詞で喩えるなら、紫蝶々、か。記憶にない。だけど、少なくとも昨日の夕方にはこんなものはついていなかった。彼の白い肌にはよく目立つから、もしあったらすぐに気がついたはずだ。つまり、犯人は私だ。覚えてないけど。
「どうすっかな」
 ため息をつきながら、再び鏡を覗きこむ。黄色いタイをきつめに締めて、黒い襟をめいっぱい高くしてみても、隠れる位置ではなかった。明るいところで少し顔を上向きにすれば、すぐに分かってしまう。
「つけたつもり、なかったんだけど」
 覚えてもいないことを謝るのは面白くない。気恥ずかしさも手伝って、出てきた言葉は言い訳めいていた。横顔が苦笑する。その表情の柔らかさから、私を責めたいわけではないと分かった。
「そんなに必死だった?」
 けれど続いた台詞に、私は思わず枕を投げた。手でガードされて、床に落ちる。
「ごめん、怒るなよ。それに――――」
 笑ったままの口元が、何かを低く呟いた。聞かせるつもりじゃなかったんだろうけど、私は正確に聞きとってしまって、顔から火が出た。そんな言葉、柄じゃない。もう一度投げてやりかったけど、生憎、枕は一つしかなかった。
「……近くに薬局あったっけ」
「歩いて5分くらいのとこに、あるけど」
 記憶はなくとも、多少責任を感じる。さっきからの態度は癪にさわるが、このあとの収録を考えれば知らんぷりはできない。
「コンシーラー買いに行くから、場所教えて」
「なにそれ」
「化粧品。たぶんそれで、隠せると思う」
 相方は少し考えた後、クロゼットから何か取り出して、首に巻きつけた。
「俺も行く」
 夏物の生地だけど、スカーフというよりマフラーとでも言うべき長さだ。どこぞのアイス好きを彷彿とさせる。似合わないわけでは、ないけれど。
 一緒に行くのは彼の中では決まったことのようで、ケータイと財布をポケットにつっこんで、さっさと背を向ける。バッグをつかんで追いかけると、玄関に向かう背中が途中で脱衣所へ逸れた。洗面台を開け閉めする音が聞こえて、出てきたときには人差し指に黒いゴムを引っ掛けていた。
「で、メシどうする?」
 ゴムをくるりと回して、問いかける。湿った髪を低い位置で括るのを眺めていたら、同じ顔をしたもう一人の顔がよぎった。あの子の相方だ。
「……今日は、外で」
「ん。まぁ、そうだな」
 たとえコンシーラーで隠せたとしても、めざとい彼のことだ、見咎められるかもしれない。あの子の情操教育上どうのといらない注意を受ける可能性もある。それは面倒だ。同じことを考えたのか、私の相方は、今度は少し引き攣った苦笑を見せた。
 玄関を出ると、真っ青な夏空が目にしみた。余分に巻いたマフラーが暑苦しそうで、ちょっと申し訳なくなる。湿ったままの前髪はいつもより大人しい。そのせいか、笑った顔がいつもと違って見えた。目が眩んだ気がして、私は慌てて視線を降ろした。アスファルトに色濃く落ちた二人分の影を見つめて、意識的に瞬きを繰り返す。
「リボンがないと、雰囲気が変わるな」
 休ませた目を再びあげると、相方は似たようなことを言って目を細めた。やっぱり、陽がまぶしすぎるのだ。リボンを外した私も、ワックスを落とした彼も、お互い見慣れているはずなのに。
 並んで歩きだす。強い日射しとは裏腹に、涼しい風が吹いた。隣でマフラーの端がゆれて、私の剥き出しの腕を撫でる。まずは薬局。次は、ジャンクフードでも食べに行こうか。美味しい和食にも未練はあるけれど、たまにはこんな日も悪くない。




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気がつけば藍蘇がチラついている謎の。
腹黒なのに指一本触れられない鉄さんだったら面白い。

紫蝶々の正体は、言わなくても分かると思っているんですが、どうでしょう。
ところで、いま「むらさきちょうちょう」を変換したら「村崎町長」と出ました。誰。




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